中学時代に始めた柔道の魅力に嵌り、格闘技全般が好きになりました。
柔道整復師の資格を取得し、一時期は仕事として取り組んでいました。
柔道、格闘技、トレーニング、治療のことを中心に書いていきます。
よろしくお願いします。

新ルール

IJFルール改正

IJFのテクニカルセミナーが12月14日、15日の2日間、トルコで開催されました。
新ルールの説明が行われ、来年の大会から導入され、世界選手権までテストし、見直しが行われると言うことです。

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・Addition of a third score yuko, in ne-waza it will be given at 5 seconds.
⁠・Use of head to throw and defend allowed except in cadet events where it will be penalised with shido.
⁠・All jacket grips and gripping under the belt to the level of the top of the inner thigh are allowed but shido will be given if using the jacket grip or under the belt to the level of the top of the inner thighs grip negatively.
⁠・Hooking the legs with the hand or arm, leg grabbing, gripping the trousers and touching the leg from the top of the inner thigh down is forbidden and will be penalised with shido.
⁠・Kumi-kata will be given 30 secs time for an attack.
⁠・Bear hug in tachi-waza is allowed except with hands or hands and arms clasped, forming a circle which will be penalised with shido.
・⁠Unintentionally leaving the contest area in tachi-waza and ne-waza will be given “Mate!”
⁠・Kansetsu-waza applied while performing throws, with high injury risks (where uke cannot escape), will be penalised with hansoku-make. For kansetsu-waza applied with techniques, with lower injury risks (where uke has the possibility to escape), performed with two hands on one arm, it will be “Mate!” and “Shido!”
⁠・Positive activity in ne-waza will be taken in consideration.
⁠・Reverse seoi-nage is allowed except in cadet events where it will be penalised with shido.
改正のポイントは上記の10項目が挙げられていました。
英語での解説なので、誤解している点もあるかもしれませんが、ひとつひとつ読み解いてみます。
また、ここに記載はありませんが、試合後の振る舞いや審判の対応についても言及されていました。
偽装攻撃では、投げるのに現実的な可能性がない技も対象となるようです。
抑え込みについては、講道館の定める形を満たしていることが条件となるようです。不十分な形は認められなくなりそうです。(受の上に十分乗らない縦四方固めや十字固めからそのまま足を乗せたまま抑える形など)



・Addition of a third score yuko, in ne-waza it will be given at 5 seconds.
技の効果として有効が復活します。立ち技では体側が90度で着くと有効です。それ以上に仰向けに近い形で傾いて接地すると技あり。背中を全て着くと一本です。解説を聞く限り、ゴロリと順番に背中を着くと技ありとなるようです。一本は、背中全体を同時に接地することが条件となりそうです。また、尻もちを着いた場合も有効になるようです。いわゆる長座(=足を伸ばして座った状態)の状態は有効になります。ただし、長座の状態でも、前かがみになるような状態だと、ノーポイントと言うことです。
尻もちだけで有効はいらないように思います。従来の尻もちプラス肘(もしくは手)の接地で有効はいいと思いますが、尻もちだけでは不要に思います。

寝技では、5秒で有効となり、10秒で技あり、20秒で一本です。個人的には10秒有効、15秒技あり、20秒一本の方が良いと思います。



・Use of head to throw and defend allowed except in cadet events where it will be penalised with shido.
ヘッドディフェンスやヘッドダイブが緩和されるということです。ただし、カデのカテゴリーは除かれますが、従来のように反則負けではなく指導となるようです。また、ブリッジによる技の回避は、従来通り一本となります。
このところの審判裁定では、頭が畳に着いたら反則を取ると言う状態だったので、ある程度は猶予すると言うことなんだと思います。
ダイビングの反則は、取が内股、払腰、背負投げ、体落とし、肩車、釣腰、裏投などで、受が取の背中、もしくは肩にいる時に頭から先に前方かつ下方に接地した場合は反則負けとなります。頭が先に接地すると言うのがポイントとなりそうです。



・All jacket grips and gripping under the belt to the level of the top of the inner thigh are allowed but shido will be given if using the jacket grip or under the belt to the level of the top of the inner thighs grip negatively.
従来は帯から下を触ると指導でしたが、今回の改正で柔道着の上着の範囲(正しくは股より上)であれば、触ることが認められました。ただし、防御のために握り続けると指導の反則となります。
境界線は、左右の足の付け根の内側から水平に足を一周するラインとなります。



・Hooking the legs with the hand or arm, leg grabbing, gripping the trousers and touching the leg from the top of the inner thigh down is forbidden and will be penalised with shido.
これは確認事項だと思います。
従来と変わらず、手や腕で足を引っ掛けたり、足を掴んだり、ズボンを握ったり、足に触れる行為は指導の反則となります。変更点は、いわゆる臀部、柔道着の上着の範囲(正しくは股より上)が除外された補足です。袖口、ズボンの裾の内側に指を入れて握ることも指導の反則となります。



⁠・Kumi-kata will be given 30 secs time for an attack.
従来の組み方から攻撃までの時間は30秒となります。十分に組めているのであれば、30秒以内に技を出さなければなりません。




・Bear hug in tachi-waza is allowed except with hands or hands and arms clasped, forming a circle which will be penalised with shido.
ベアハグは両手を組んでしまうと指導となります。組まなければ指導にはなりません。



・⁠Unintentionally leaving the contest area in tachi-waza and ne-waza will be given “Mate!”
立ち技、寝技ともに意図的に場外に出た場合は待てをかけ、指導となる。



・Kansetsu-waza applied while performing throws, with high injury risks (where uke cannot escape), will be penalised with hansoku-make. For kansetsu-waza applied with techniques, with lower injury risks (where uke has the possibility to escape), performed with two hands on one arm, it will be “Mate!” and “Shido!”
関節を極めながら投げの動作をして、受が逃げられない場合は反則負けとなります。受が逃げられたり、ケガのリスクが低い場合は、待てをかけ、指導の反則が取に与えられます。
この見極めは結構難しいのではないでしょうか。脇固めのケースは反則負け、袖釣り込み腰の場合は指導になりやすいというイメージでしょうか。腕の位置や取が掴んでいる位置なども見られるようです。ケアシステムのない、地方大会等では難しい判断を強いられそうです。



⁠・Positive activity in ne-waza will be taken in consideration.
⁠寝技での攻勢も、立ち技同様に攻撃しているとみなします。


・Reverse seoi-nage is allowed except in cadet events where it will be penalised with shido.
いわゆる韓国背負いは、カデカテゴリーでは掛けた時点で指導が与えられますが、ジュニアカテゴリー以上は解禁されます。
なぜ、解禁となるのか理解に苦しみますね。確か危ないので禁止となったはずですが、それを復活させる理由が分かりません。



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全日本柔道大会ルール変更

2025年の全日本柔道選手権大会ならびに皇后盃全日本女子選手権大会のルールについて新たな発表がありました。







昨年同様の旗判定の導入と、さらに立ち姿勢で組んだ状態からの下半身への攻撃、防御が認められることになりました。

令和7年大会の審判規程申し合わせ事項には、昨年採用しました「試合時間内に勝敗が決しない場合は、判定にて勝敗を決する。」等に加え、「立ち姿勢において、相手と組んだ状態で攻撃・防御のために、相手の帯から下を掴む(触れる)ことは反則(指導)とはしない。但し、相手と組んでいない状況で直接相手の帯から下へ攻撃を行うことは反則(指導)とする。」を新たに導入することになりました。

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これは、離れた状態からのいわゆるタックルは禁じられますが、手内股(すくい投げ)、肩車、きびす返し、足取り大内などの技が使えると言うことです。


男女の全日本は、体重無差別の個人戦ですから、従来のIJFルールが前提としている同階級での戦いとは違います。


体重差のある場合、IJFルールは適していませんので、新しいルールの設定は歓迎です。
ここから、無差別用のルールが派生し、体重無差別の団体戦にも導入されるといいと思います。

柔道の良さである小よく大を制すというのを実現するには、今のIJFルールはかなり厳しいですからね。
楽しみな取り組みです。


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