先だってのレスリングのパワハラ問題、最近のアメリカンフットボールの反則問題、そして柔道界でもパワハラ問題がありました。
私は柔道を中学から始めて、高校までは部活動としてやっていました。
今から30年ほど前のお話です。
当時はパワハラなんていう言葉も、概念もなく、厳しい稽古に明け暮れていました。
しかし、当時柔道を辞めたいなんて思ったことがなかったんです。
大学進学時に、部活動としての柔道はやりませんでした。
高校時代は、インターハイも国体も出場できず、最後の全日本ジュニアに運良く出場できただけでしたが、それでも大学で柔道をやらないかというお誘いを受けました。
高校入学当初は、大学でも柔道をやろうと思っていたのですが、目標でもあったインターハイ、国体に出場できず、神奈川県を制覇することが叶わなかった自分が、大学で柔道しても仕方ないのではないかという考えが徐々に大きくなってきたんです。
今から考えると、間違っていたかもしれませんね。
もちろん、その後の自分で選んだ人生に後悔はしていませんが、時々、あの時続けていたらどうだったんだろう?ということは思いますね。
17年ほど柔道から離れていて、再び柔道着に袖を通すようになり、自分自身の原点でもある鎌倉で柔道をやっているのですから不思議なものです。
私自身、色々な指導者の方に指導を受けたり、見たり、そして今では自分も指導したりしています。
柔道はやるのも難しいですが、教えるのも難しいなと、最近特に実感しています。
しかし、ひとつ基本にしていることがあります。
それは、好きでやっている柔道(中には違う人もいるかもしれませんが)ですから、嫌いにならないようにするということです。
競技としての柔道や、健康のための柔道など、いろいろな目的で柔道に取り組まれています。
せっかく沢山のスポーツの中なら柔道を選んだのですから、出来る限り続けて欲しいと思います。
特に指導が難しいと感じるのが、少年柔道(小学生以下)です。
そのことについて、少し書いてみたいと思います。
・少年柔道
1.対象者
少年柔道は、小学生以下の子供たちということにします。
2.初めての柔道(受身)
小学生の頃に柔道を始めたという方も多いと思います。
初めて柔道をやる場合、最初にやるのが礼法と受身です。(柔道着の着方もそうですね)
柔道は格闘技ですから、ケガがつき物です。しかし、受身も知らない状態では当然やることはできません。
私も、柔道を始めてから受身ばかりやっていました。
でも、この受身の稽古ははっきり言って面白くありません。
特に小学生はつまらないと思います。
しっかりと覚えなければ、次の段階に進めませんから、出来ない人はさらに面白くありません。
中学生や高校生、社会人になれば、多少の我慢もできるようになりますが、小学生は無理です。
ここを上手く教えるのが本当に難しいですね。
いかに飽きさせないで、興味を持ってもらってやるかが大切です。
ゲーム感覚での練習や、小まめに休憩を入れたり、同じ事を長く続けないなどするのが、この時は重要に思います。
3.初めての柔道(技)
無事に受身を覚えたら、技を教わる訳です。
柔道の技には、崩しという動作があるのですが、最初のうちはこれがまったく理解できていませんので、何故そのような動きをするのか大人でも、経験者でも分かっていない人が多いものです。
それを小学生に教えるのですから、難しいですね。
理屈の説明より、体で覚えこませるという形になるんでしょうね。
小学生は、大外刈りや背負い投げ、体落とし、大内刈り、小内刈りなどから覚えることが多いと思います。
教える際には、パターン化してあげるとよいですね。
そして、打ち込みでしっかりとした形を作ることが大切です。
打ち込みの上手い選手は、強くなります。
人それぞれ得意な動きや、体の使い方がありますから、出来る限り色々な技を経験させるべきでしょうね。
それと同時に寝技もですね。
寝技は、立ち技に比べ、ケガをする可能性が低いので、個人的には寝技からスタートするといいのではないかと思います。
受身でもそうですが、いかに興味を持ってもらい続けるかというのが、大切ですからね。
4.初めての柔道(乱取)
技を覚え、受身も出来るようになったら、乱取です。
出来ることなら、最初は上級者とやる方がいいですね。
ある程度できるようになってきたら、同じレベルの子どもたちとやることで、負けたくないというような意識もでるでしょう。
乱取はいくら投げられてもいいので、ケガをしないようにやることが大切です。
最初のうちは、投げられたくない意識が働き、無理をしがちです。
また、投げる方も無理やり投げようとする場合もありますから、そういう点にも注意が必要ですね。
5.初めての柔道(その他)
休憩や水分補給には特に注意が必要ですね。
そして、集中力が切れた時はケガしやすいので、休憩を入れる方がいいと思います。
適度な声掛けも集中力を上げるためには効果的です。
怒鳴りつけるのではなく、褒めてあげるとより効果的に思います。
顔つきなども注意してみておかないといけませんね。
体力強化のためのトレーニングは、遊びの要素の多い方法(鬼ごっこ、リレー形式等)を取り入れると、楽しく稽古できると思います。
6.最後に
少年柔道では、まず柔道に慣れるということが最優先に感じます。
礼儀ももちろん大切なもののひとつです。
まずは、柔道が好きになってくれるということに重点を置くべきだと思います。
少年柔道も試合が当然あります。
試合をやって、勝ちたくない人はいないと思いますが、少年柔道では勝つだけが全てではありません。
しかし、最近は勝ち負けに拘りすぎているように感じます。
もちろん、勝負事は勝たなくてはいけませんが、少年柔道はそれが全てではないと思います。
勝っても負けても、子どもらしく伸び伸びと、元気に柔道を楽しめればいいのではないかと思います。
指導者も、厳しい言葉をかけるだけでなく、楽しませる意識を持たないといけませんよね。
親や本人は、試合で勝ちたいと思う人も当然多くいますが、このあたりのバランスが大切ですよね。
一番は本人がどうしたいのか?ということが大切なんですが、小学生ではなかなか判断できませんからね。
このあたりが一番少年柔道の指導で難しいのではないでしょうか。
皆さんの意見もお聞きしたいtころですので、ぜひお願いいたします。
改めて考えると、難しいことが山積みの少年柔道。
指導者の方の苦悩は想像に難くありません。
自分でやろうと思うと、その難しさを実感しますね。
少しでも柔道が楽しいと思ってくれる子ともが増えるといいですね。
私が修道を続けているのも、やっぱり楽しいからなんですよね(笑)
私は柔道を中学から始めて、高校までは部活動としてやっていました。
今から30年ほど前のお話です。
当時はパワハラなんていう言葉も、概念もなく、厳しい稽古に明け暮れていました。
しかし、当時柔道を辞めたいなんて思ったことがなかったんです。
大学進学時に、部活動としての柔道はやりませんでした。
高校時代は、インターハイも国体も出場できず、最後の全日本ジュニアに運良く出場できただけでしたが、それでも大学で柔道をやらないかというお誘いを受けました。
高校入学当初は、大学でも柔道をやろうと思っていたのですが、目標でもあったインターハイ、国体に出場できず、神奈川県を制覇することが叶わなかった自分が、大学で柔道しても仕方ないのではないかという考えが徐々に大きくなってきたんです。
今から考えると、間違っていたかもしれませんね。
もちろん、その後の自分で選んだ人生に後悔はしていませんが、時々、あの時続けていたらどうだったんだろう?ということは思いますね。
17年ほど柔道から離れていて、再び柔道着に袖を通すようになり、自分自身の原点でもある鎌倉で柔道をやっているのですから不思議なものです。
私自身、色々な指導者の方に指導を受けたり、見たり、そして今では自分も指導したりしています。
柔道はやるのも難しいですが、教えるのも難しいなと、最近特に実感しています。
しかし、ひとつ基本にしていることがあります。
それは、好きでやっている柔道(中には違う人もいるかもしれませんが)ですから、嫌いにならないようにするということです。
競技としての柔道や、健康のための柔道など、いろいろな目的で柔道に取り組まれています。
せっかく沢山のスポーツの中なら柔道を選んだのですから、出来る限り続けて欲しいと思います。
特に指導が難しいと感じるのが、少年柔道(小学生以下)です。
そのことについて、少し書いてみたいと思います。
・少年柔道
1.対象者
少年柔道は、小学生以下の子供たちということにします。
2.初めての柔道(受身)
小学生の頃に柔道を始めたという方も多いと思います。
初めて柔道をやる場合、最初にやるのが礼法と受身です。(柔道着の着方もそうですね)
柔道は格闘技ですから、ケガがつき物です。しかし、受身も知らない状態では当然やることはできません。
私も、柔道を始めてから受身ばかりやっていました。
でも、この受身の稽古ははっきり言って面白くありません。
特に小学生はつまらないと思います。
しっかりと覚えなければ、次の段階に進めませんから、出来ない人はさらに面白くありません。
中学生や高校生、社会人になれば、多少の我慢もできるようになりますが、小学生は無理です。
ここを上手く教えるのが本当に難しいですね。
いかに飽きさせないで、興味を持ってもらってやるかが大切です。
ゲーム感覚での練習や、小まめに休憩を入れたり、同じ事を長く続けないなどするのが、この時は重要に思います。
3.初めての柔道(技)
無事に受身を覚えたら、技を教わる訳です。
柔道の技には、崩しという動作があるのですが、最初のうちはこれがまったく理解できていませんので、何故そのような動きをするのか大人でも、経験者でも分かっていない人が多いものです。
それを小学生に教えるのですから、難しいですね。
理屈の説明より、体で覚えこませるという形になるんでしょうね。
小学生は、大外刈りや背負い投げ、体落とし、大内刈り、小内刈りなどから覚えることが多いと思います。
教える際には、パターン化してあげるとよいですね。
そして、打ち込みでしっかりとした形を作ることが大切です。
打ち込みの上手い選手は、強くなります。
人それぞれ得意な動きや、体の使い方がありますから、出来る限り色々な技を経験させるべきでしょうね。
それと同時に寝技もですね。
寝技は、立ち技に比べ、ケガをする可能性が低いので、個人的には寝技からスタートするといいのではないかと思います。
受身でもそうですが、いかに興味を持ってもらい続けるかというのが、大切ですからね。
4.初めての柔道(乱取)
技を覚え、受身も出来るようになったら、乱取です。
出来ることなら、最初は上級者とやる方がいいですね。
ある程度できるようになってきたら、同じレベルの子どもたちとやることで、負けたくないというような意識もでるでしょう。
乱取はいくら投げられてもいいので、ケガをしないようにやることが大切です。
最初のうちは、投げられたくない意識が働き、無理をしがちです。
また、投げる方も無理やり投げようとする場合もありますから、そういう点にも注意が必要ですね。
5.初めての柔道(その他)
休憩や水分補給には特に注意が必要ですね。
そして、集中力が切れた時はケガしやすいので、休憩を入れる方がいいと思います。
適度な声掛けも集中力を上げるためには効果的です。
怒鳴りつけるのではなく、褒めてあげるとより効果的に思います。
顔つきなども注意してみておかないといけませんね。
体力強化のためのトレーニングは、遊びの要素の多い方法(鬼ごっこ、リレー形式等)を取り入れると、楽しく稽古できると思います。
6.最後に
少年柔道では、まず柔道に慣れるということが最優先に感じます。
礼儀ももちろん大切なもののひとつです。
まずは、柔道が好きになってくれるということに重点を置くべきだと思います。
少年柔道も試合が当然あります。
試合をやって、勝ちたくない人はいないと思いますが、少年柔道では勝つだけが全てではありません。
しかし、最近は勝ち負けに拘りすぎているように感じます。
もちろん、勝負事は勝たなくてはいけませんが、少年柔道はそれが全てではないと思います。
勝っても負けても、子どもらしく伸び伸びと、元気に柔道を楽しめればいいのではないかと思います。
指導者も、厳しい言葉をかけるだけでなく、楽しませる意識を持たないといけませんよね。
親や本人は、試合で勝ちたいと思う人も当然多くいますが、このあたりのバランスが大切ですよね。
一番は本人がどうしたいのか?ということが大切なんですが、小学生ではなかなか判断できませんからね。
このあたりが一番少年柔道の指導で難しいのではないでしょうか。
皆さんの意見もお聞きしたいtころですので、ぜひお願いいたします。
改めて考えると、難しいことが山積みの少年柔道。
指導者の方の苦悩は想像に難くありません。
自分でやろうと思うと、その難しさを実感しますね。
少しでも柔道が楽しいと思ってくれる子ともが増えるといいですね。
私が修道を続けているのも、やっぱり楽しいからなんですよね(笑)