2024年の世界ベテランズ柔道選手権大会は、11月4日から7日にアメリカネバタ州ラスベガスのリオホテル&カジノで、67の国と地域から男女合わせて1,132名を集めて開催されます。



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M6 66キロ級 参加選手



インド 初出場  


ウクライナ 2023年アブダビ世界ベテランズ3位 2022年クラコー世界ベテランズ5位



メキシコ 2018年カンクン世界ベテランズ柔道大会M5-66キロ級5位 


アメリカ 初出場 



ドイツ 2024年ヨーロッパベテランズ3位、2019年マラケッシュ世界ベテランズ7位 



フランス 初出場 2024年フランスベテランズ優勝


ブラジル 2022年クラコー世界ベテランズ 優勝
 


日本 初出場


フランス 2021年リスボン世界ベテランズ 2位




インド 初出場 


オランダ 初出場 


カナダ 初出場 



試合当日、6時に起きて、6時半の朝食開始に合わせて食事を摂り、部屋に戻って準備します。
アップ会場には8時過ぎに向かい、ゆっくりとアップを行います。
打ち込みパートナーがいないので、ランニング、柔軟、一人打ち込み等で体をほぐします。

中3試合で、選手の集合場所に向かい、柔道着コントロールを受け、待機します。
基本的な流れは、通常のワールドツアーと同じような流れで進んでいるようです。

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控室も兼ねる練習会場にはモニターが。これを見て準備を進めます。

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柔道着コントロールが終わると、そこにもモニターがあります。




1回戦
1-1 BHATT,Nishantkumar Hasmukhbhai(IND)△(0:50 一本背負)〇METZDORF,Axel(GER)
1-2 LOPEZ,Justino(MEX)〇(GS3:38 十字固め)△MOSTEFAI,Mohamed(FRA)
1-3 明楽賢一(日本)〇(3:00 横四方固)△JACOBS,Alfred(USA)
1-4 DANKANYCH,Mykola(UKR)〇(3:00 優勢勝ち)△STROOBACH,Wouter(NED)

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1回戦の様子 Photo by IJF

1回戦の相手のJACOBS,Alfred(USA)選手は、柔術もやっているようです。組手は右で、内股が得意なようです。身長は173センチと、私よりも少し高い。事前に分かったのはこの程度でした。
自分の試合順になり、場内に選手の名前がコールされます。コールしているのは、JUDO.TVでおなじみの方。気分は日本代表になり、盛り上がります。

試合会場に上がり、畳の滑り方が尋常じゃないことに気づきます。
もう、ツルツルです。練習会場も滑りましたが、その比じゃない位滑る。片足の技は危険ではと感じるほどです。

試合が始まり、慎重に足を進めながら組手を行います。(後日気づきましたが、1回戦と準決勝はJUDO.TVの解説動画で流れていました)
まずは、内側から釣り手を持ち、引手争いというケンカ四つ定石の組み方でスタート。
比較的楽に引手を取れ、力もそこまで感じずにいます。
牽制も含めて足払いを打ちます。次いで巴投げ。下になり対応すると、一旦距離を取られ、足を捌かれたのでうつ伏せに逃げます。最初は私の右袖を抑え、返そうとしていましたが、対応したことで首筋を抑えて持ち上げて返そうとしてきたため、すぐに足を取り、タックル用に押し倒して回避したところで待て。柔術をやっている選手のつもりで対応したことで事なきを得ました。
再開後、相手が引手側の手でクロスして襟を取りに来たので、引手を取り、同時に釣り手も持ち、組手を完成させます。本来であれば、得意な内股に入りたいところですが、足元が滑るので躊躇してしまい、足技で牽制します。相手が間合いを詰めてきたタイミングで巴投げ。その後亀になり防御し、待て。
次いで同じような展開で釣り手、引手を持ち、技に入るタイミングを伺いますが、相手が先に足払い、内股と攻めてきますが、予想しており受け切ります。引手をいったん切られるも、深く取り直したところで相手が真捨て身の巴投げ。これはしっかり潰し、両足タックルの要領で後ろに回り込んだところで待て。
このあたりから相手に疲労の色が見て取れるようになってきました。再開後組み合わない両者に指導。
再開後、釣り手を内から持ち引手を先に抑えると、相手は手首を抑えに来ますが、主審を見るもスルー。手首を放したタイミングで、小内刈りから巴投げ、そして下から袖車絞めを狙いますが、待て。(余談ですが、解説でしっかりとこの流れを話してくれていました)
ここで巴投げの足が下腹部に入ったようで、タイム。(ちょっと怪しいですが)
再開後、相手が袖口の中に手を入れ、主審は見逃さず指導を取ります。(よく見ていてくれました)
後が無くなった相手は、組み際の小外刈りに来ます。タイミングは良かったのでヒヤッとしましたが、残します。二本持ち得意の出足払いで大きく崩しますが、勢い余って私もコケてしまい、相手は肩三角を狙うも待て。
相手はこの展開に手応えを感じたのか、組み際に足を再度飛ばしてきますが、ここは私が燕返しに切り返し横倒しに崩し、倒れた姿勢で既に釣り手が首の下に入っており、嫌がって上を向いた瞬間を逃さず左肩を制し、縦四方で抑え込みます。主審の宣告は終了1秒前。相手の動きに応じ、横四方に変化して抑えきり一本勝ち。

無理をしない展開で、勝ち上がることに成功しましたが、余裕はあまりありません。
試合前は、アクシデント等も含めて初戦敗退もあり得る、厳しめの組み合わせと思っていただけに、初戦を突破し安堵します。

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試合後に

他の1回戦の勝ち上がりは、予想通りでした。




IJFレポート



簡易和訳
2024年ラスベガス世界柔道選手権大会ベテランズの初日は、M6、M7、M8、M9の4つの異なる年齢カテゴリーにおける男子柔道家の優勝で幕を閉じた。
したがって、55 歳から 59 歳(M6)、60 歳から 64 歳(M7)、65 歳から 69 歳(M8)、70 歳以上(M9)のアスリートが、パフォーマンスと相互の尊敬と友情に捧げられた一日に参加しました。
カテゴリーM7、8、9ではしめ技が禁止され、競技時間は短くなります。これは紛れもない事実であり、競技者の年齢が何であれ、勝ちたい、表彰台に上りたいという欲求は損なわれず、全力で取り組み、ルール、審判、そしてもちろん対戦相手への敬意が中心となる雰囲気の中で行われます。
もちろん、すべてのアスリートが例外なくどれだけやる気に満ちているかを見るのは常に素晴らしいことです。対戦相手、仲間、家族に励まされ、全力を尽くす準備をして畳の上に立つ。そのため、日中は観客から「お父さん、さあ」という声が聞こえてきました。なぜなら、私たちが指摘したように、ベテランの競技会は家族行事であることが多いからです。
また、試合が終わったばかりの柔道家が、すぐに着替えて椅子に座ってチームメイトを指導する姿を見るのはいつも興味深いことです。これがベテランの精神であり、柔道の創始者である嘉納治五郎師範が思い描いた相互扶助と共栄の精神だからです。
これは決して逸話ではありません。なぜなら、近代オリンピックの創設者であるピエール・ド・クーベルタン男爵が言ったように、重要なことは自分自身のベストを尽くして参加することだからです。本日、モンゴル、日本、フィンランド、米国、カザフスタン、オーストリア、ブラジル、ウクライナ、デンマーク、オランダ、フランス、アゼルバイジャン、キューバ、セルビア、ポルトガル、ドイツ、モルドバの選手たちが表彰台の最上段に登りました。柔道家は悔いのないように全力を尽くしました。彼らは社会の模範であるため、柔道家は彼らに頭を下げます。
その日の終わりに、IJF退役軍人委員会は、これらの選手権で少なくとも10回優勝した選手たち(アメリカ、サンディ・ノース - NEDのヘンドリック・コッペ - AZEのファルハド・ラジャブリ)を称賛し、柔道は年齢に関係なく練習できることを実証した。何があっても、ロールモデルの情熱が社会に真の影響を与えるということです。

大会写真






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