開催が危ぶまれた令和2年全日本柔道選手権大会。
いよいよ始まります。

 

 

 



2020alljapan01
Photo by 講道館

 

私の簡易予想と結果はどうだったか?
ハズレは赤字といておきます。


第1シードはウルフアロン選手、第2シードは加藤博剛選手、第3シードは太田彪雅選手、第4シードは小川雄勢選手となっています。
海老沼選手、長澤選手、小川選手のパーク24所属選手は、チーム内で新型コロナウイルス感染症の感染者が出たため、欠場ということです。

ウルフアロン選手 欠場


組み合わせ

試合速報
 

大会プログラム

1回戦
1-1 藤原崇太郎(左)〇(優勢勝ち(有効 大外返し) 4:00)△田中大貴(左)
1-2 長澤憲大(左)(不戦勝 0:00)山本考一(左)
1-3 小林悠輔(左)〇(優勢勝ち(技あり 内股) 4:00)△五十嵐遼介(右)
1-4 野々内悠真(右)〇(優勢勝ち(有効 払巻込み) GS4:31)△横田雄斗(右)
1-5 後藤龍真(左)〇(優勢勝ち(有効 隅落、小内返し) 4:00)△飯田健伍(左)
1-6 西本幸弥(左)△(反則勝ち(指導3) GS10:54)〇高木育純(右)
1-7 制野孝二郎(右)△(優勢勝ち(技あり 払腰) GS7:41)〇福本翼(左)
1-8 羽賀龍之介(左)〇(内股 3:05)△黒岩貴信(左)
1-9 佐藤正大(右)〇(優勢勝ち(技あり 一本背負) GS9:30)△七戸龍(右)
1-10 鈴木直登(不戦勝 0:00)海老沼匡(左)
1-11 佐々木健志(右)〇(横四方固 2:33)△古田伸悟(左)
1-12 澤建志郎(右)△(大内刈り 3:12)〇杢康次郎(左)
1-13 石原隆佑(左)(合わせ技(小外掛け、裏投) 3:31)△大町隆雄(右)
1-14 安田知史(右)△(体落とし 0:52)〇小川竜昂(左)
1-15 下和田翔平(右)〇(反則勝ち GS6:00)△(右)近藤弘孝(右)
1-16 永山竜樹(右)〇(優勢勝ち(有効 小外刈り) GS6:11)△河坂有希(左)
1-17 松村颯祐(右)△(反則勝ち(指導3) GS8:15)〇尾原琢仁(左)
1-18 田中源大(左)〇(合わせ技(隅落、袈裟固め) 3:55)△今泉雪太郎(左)

予想 17戦11勝5敗2分

1回戦の注目は、鈴木直登選手対海老沼匡選手、永山竜樹選手対河坂有希選手の2試合でしょう。
まず、鈴木直登選手対海老沼匡選手。
高校3年生で東北予選を勝ち上がり出場権を手にした100キロ級の鈴木選手。対する海老沼選手は73キロ級の選手ですが、通常から過酷な減量を強いられているので、無差別の全日本での暴れぶりは期待できます。勝ち上がった選手は、ここ数年の全日本での活躍ぶりが凄まじい加藤博剛選手との対戦が待っています。
残念ながらチームメイトに新型コロナウイルス感染症の感染者が出たため、海老沼選手は欠場。

永山竜樹選手対河坂有希選手の試合も目が離せません。
通常60キロ級で戦う永山選手と90キロ級の河坂選手の対戦です。
60キロ級では異次元のパワーを誇る永山選手ですが、90キロ級の河坂選手に通用するか?
勝ち上がると飯田健太郎選手が待ち受けます。
永山選手は重量級に負けることなく、しっかりと組み、積極的に攻撃していました。最後はスタミナでも勝ち、見事全日本で1勝を挙げました。

七戸選手の敗戦は残念でしたが、佐藤選手が上手かった。
佐々木選手のパワーは尋常ではありませんでした。
羽賀選手の内股は、これぞ羽賀龍之介の内股という美技でしたね。


2回戦
2-1 ウルフアロン(左)△(不戦勝 0:00)〇藤原崇太郎(左)
2-2 石内裕貴(右)〇(内股 GS4:14)△山本考一(左)
2-3  中野寛太(左)△(優勢勝ち(有効 大内刈り) 4:00)〇小林悠輔(左)
2-4 熊代佑輔(左)〇(反則勝ち(指導3) GS11:24)△野々内悠真(右)
2-5 小川雄勢(左)(不戦勝 0:00)後藤龍真(左)
2-6 西山大希(左)〇(反則勝ち(指導3) GS7:17)△高木育純(右)
2-7 影浦心(左)〇(優勢勝ち(技あり 背負投げ)) 4:00)△福本翼(左)
2-8 羽賀龍之介(左)〇(反則勝ち(指導3) GS6:07)△佐藤正大(右)
2-9 加藤博剛(左)〇(優勢勝ち(有効 巴投) 4:00)△鈴木直登(右)
2-10 垣田恭兵(左)△(崩袈裟固 0:57)〇佐々木健志(右)
2-11 佐藤和哉(右)〇(送襟締め 1:36)△杢康次郎(左)
2-12 王子谷剛志(右)〇(隅落 2:16)△石原隆佑(左)
2-13 太田彪雅(右)〇(内股透し GS6:48)△小川竜昂(左)
2-14 向翔一郎(左)〇(腕絡 3:12)△下和田翔平(右)
2-15 飯田健太郎(右)〇(小外掛け GS5:01)△永山竜樹(右)
2-16 尾原琢仁(左)△(反則勝ち(指導3) GS9:22)〇田中源大(左)

予想 16戦12勝3敗1分

2回戦からはシード選手が登場します。
ウルフアロン選手には、藤原崇太郎選手、田中大貴選手の勝者、加藤博剛選手には前述の通り鈴木直登選手と海老沼匡選手の勝者、太田彪雅選手には安田知史選手、小川竜昂の勝者、小川雄勢選手には、後藤龍真選手、飯田健伍手の勝者が挑みます。
加藤選手は順当勝ち、太田選手もGSながらも勝利。

ウルフ選手と藤原選手の対戦は見てみたいですね。
ウルフ選手欠場で残念ながら実現せず。

全日本での曲者ぶりが際立つ垣田恭兵選手には、佐々木健志選手、古田伸悟選手の勝者が挑戦しますが、佐々木選手との対戦を期待するのは私だけではないのでは。
佐々木選手強いですね。階級上げた方が実力発揮できるのではないでしょうか。

向翔一郎選手は、下和田翔平選手、近藤弘孝選手の勝者と対戦になります。
向選手もしっかりと勝ちましたね。調子良さそうです。

王子谷選手を投げた石原選手の体落としは、一本と言われてもおかしくない威力でした。
飯田選手は慌てずに永山選手を仕留めましたね。
そしてなんといっても佐々木選手が垣田選手を仕留めた寝技。巴投げからの連続の寝技は素早かったです。今大会の台風の目ですね。


3回戦
3-1 藤原崇太郎(左)△(優勢勝ち(有効 足車) GS4:00)〇石内裕貴(右)
3-2 小林悠輔(左)〇(反則勝ち(指導3) GS11:38)△熊代佑輔(左)
3-3 後藤龍真(左)〇(反則勝ち(指導3) GS8:55)△西山大希(左)
3-4 影浦心(左)△(反則勝ち(指導3) GS11:41)〇羽賀龍之介(左)
3-5 加藤博剛(左)△(崩袈裟固 0:55)〇佐々木健志(右)
3-6 佐藤和哉(右)△(反則勝ち(指導3) GS6:06)〇王子谷剛志(右)
3-7 太田彪雅(右)〇(払腰 GS7:13)△向翔一郎(左)
3-8 飯田健太郎(右)△(優勢勝ち(有効 出足払い) GS5:23)〇田中源大(左)

予想 8戦1勝7敗

中野寛太選手と熊代佑輔選手、小川雄勢選手と西山大希選手、影浦心選手と羽賀龍之介選手、七戸龍選手の勝者、加藤博剛選手と垣田恭兵選手、佐藤和哉選手と王子谷剛志選手、太田彪雅選手と向翔一郎選手、飯田健太郎選手と松村颯祐選手といった対戦が可能性としてあります。
どの対戦もワクワクする組み合わせですね。
影浦選手と七戸選手の試合は実現して欲しいカードのひとつですね。

3回戦の予想はことごとく外しました。
佐々木選手は加藤選手を秒殺。韓国式背負いから垣田選手を仕留めたのと同じパターンで抑え切りました。優勝候補の影浦選手は羽賀選手に苦杯。
期待の飯田選手も田中選手の出足払いに沈む。
誰が勝つのか、混とんとしてきました。


準々決勝
4-1 石内裕貴(右)〇(反則勝ち(指導3) GS6:36)△小林悠輔(左)
4-2 後藤龍真(左)△(浮落 GS7:43)〇羽賀龍之介(左)
4-3 佐々木健志(右)〇(優勢勝ち(技あり 一本背負) 0:00)△王子谷剛志(右)
4-4 太田彪雅(右)〇(反則勝ち(指導3) GS5:01)△田中源大(左)


最初の2試合は、ウルフ選手と熊代選手、小川選手と影浦選手と予想します。
加藤選手と垣田選手の対戦は、どちらに軍配が上がるか微妙です。両社とも、大きな選手と戦う時に真価を発揮するタイプです。似た物同士の戦いはどうなるでしょうか。全日本の実績では加藤選手なんですが、ここはわかりません。対する佐藤選手と王子谷選手は、勢いで佐藤選手が勝ち上がりそうです。加藤選手、垣田選手いずれも佐藤選手のような正攻法の右組は得意な印象です。
最後の試合は、太田選手と飯田選手と読みます。ここは飯田選手に何としても頑張って欲しいという、個人的希望です。

ベスト8に残った選手は、予想とことごとく違いました。
中でも佐々木選手の戦いぶりは圧巻です。


準決勝
5-1 石内裕貴(右)△(十字固め 2:37)〇羽賀龍之介(左)
5-2 佐々木健志(右)△(上四方固 0:57)〇太田彪雅(右)

ウルフ選手が敗れるとすれば、熊代選手だと思います。
試合間隔が空き、それがどう影響するか?また、ケガの状況も気がかりです。
小川選手と影浦選手は、勢いで影浦選手が抜け出すでしょうか。
普通に考えれば、ウルフ選手が勝ち上がり、影浦選手との準決勝だと思いますが、熊代選手と影浦選手の試合も見たいですね。
もうひとつは、加藤選手と期待を込めて飯田選手。
こちらも先輩、後輩対決です。巧さで加藤選手が勝るか、それを飲み込む若さと勢いが爆発して飯田選手がレジェンド超えなるか?

ベスト4のメンバーは、フレッシュな4人となりました。
特に佐々木選手は初出場での進出。しかも、その勝ち上がり方が半端ないです。
初戦で古田選手を下すと、続く2戦は垣田選手、加藤選手の曲者2人を寝技で秒殺。
準々決勝では、全日本を3度制している王子谷選手から有効、技ありを奪う完勝。
全日本王者3人を倒すという大活躍です。
誰が勝っても初優勝です。
羽賀選手はワンチャンスを逃さず仕留め、太田選手は自分より小さい選手とやるのが上手いです。佐々木選手の怪我が気がかりです。

決勝
羽賀龍之介(左)〇(内股 GS6:00)△太田彪雅(右)

決勝は、元世界チャンピオンの羽賀選手と講道館杯では調整不足だった太田選手の、東海大、旭化成の先輩後輩対決です。
ここまで30分以上戦ってきた羽賀選手ですので、さすがに疲労感が漂います。太田選手の足技に体の軸がブレています。
GSに入り、内股に羽賀選手が入り、一旦戻ったところを太田選手が小外刈りを狙ったタイミングで再び内股に入り、見事に一本勝ちです。

奇しくも今回のポスターは羽賀選手が内股で投げるシーン。
この写真を選んだ方は、予知能力があるのでしょうか。

羽賀選手は決勝までの道のりは、1回戦 黒岩貴信(日本製鉄)選手に内股で一本勝ち。2回戦 七戸選手を破った佐藤正大(自衛隊体育学校)選手にGSで反則勝ち。3回戦 優勝候補の影浦心(日本中央競馬会)選手に11分を超える激闘の末反則勝ち。
準々決勝 大学の後輩後藤龍真(東海大)選手にGS浮技で一本勝ち。
準決勝 同門の石内裕貴(旭化成)選手に十字固めで一本勝ち。
ということで、決勝まで全6試合を反則勝ち含め全試合一本勝ちという素晴らしい勝ちっぷりでした。

稽古不足の感が拭えない選手も多かったですが、勝ち残った選手は素晴らしいパフォーマンスでした。
中でも佐々木選手は素晴らしかった。今大会のMVPは佐々木選手だと思います。
抜群の存在感でした。


優 勝 羽賀龍之介(旭化成)
準優勝 太田彪雅(旭化成)
第三位 石内裕貴(旭化成)
第三位 佐々木健志(ALSOK)
第五位 小林悠輔(旭化成)
第五位 後藤龍真(東海大)
第五位 王子谷剛志(旭化成)
第五位 田中源大(日本製鉄)

当日の試合はWEB配信されます。
全柔連TV





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