今秋に開催が予定されている賞金総額53億円のワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級トーナメントの出場者8名が確定しました。

WBAチャンピオンの井上尚弥選手も出場が決定しているトーナメントです。
このところ世界チャンピオン乱立により、世界チャンピオンの肩書きの価値の低下が叫ばれていますが、このような一堂に会してのトーナメントは良い取り組みだと思います。
インターバルをしっかりと取って、ベストコンディションで戦って欲しいものです。


出場選手
WBA同級スーパー王者ライアン・バーネット(26=英国)
WBA王者・井上尚弥(25=大橋)
IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(25=プエルトリコ)
WBO王者ゾラニ・テテ(30=南アフリカ)
元5階級制覇王者ノニト・ドネア(35=フィリピン)
元WBAスーパー王者フアン・カルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)
IBF3位ジェイソン・モロニー(27=オーストラリア)
WBA同級5位ミーシャ・アロイヤン(29=ロシア)


組み合わせは、20日午後9時(日本時間21日午前3時)に行われますが、IBF王者エマヌエル・ロドリゲスと指名挑戦者のIBF3位ジェイソン・モロニーの対戦が決定しています。

1回戦
IBF王者エマヌエル・ロドリゲス VS IBF3位ジェイソン・モロニー

井上選手の対戦相手として可能性があるのは、WBA同級スーパー王者ライアン・バーネット、WBO王者ゾラニ・テテ、元5階級制覇王者ノニト・ドネア、元WBAスーパー王者フアン・カルロス・パヤノ、WBA同級5位ミーシャ・アロイヤンということになります。

WBA同級スーパー王者ライアン・バーネット(右 ボクサー 19戦19勝(9KO))
アマチュアで実績を積んで、プロ転向し2017年6月にIBF王座を獲得。IBFチャンピオンとして、2017年10月にWBA世界バンタム級スーパー王者のザナト・ザキヤノフと王座統一戦を行い、12R3-0の判定勝ちで王座統一に成功。
ガードは高くないものの、強烈なパンチと高いディフェンス力を兼ね備えています。体幹が強そうですね。優勝候補の一人です。

WBO王者ゾラニ・テテ(左 ボクサー 30戦27勝(21KO)3敗)
リーチが長く、強打、技巧とも兼ね備えるボクサーでKO率は70%を越す。世界戦での11秒KOが有名。
2018年4月には、井上尚弥選手と対戦したオマール。ナルバエス選手と対戦し、12R3-0の判定勝ちで防衛に成功しています。
未だに負けなしのパーフェクトレコードです。今回も優勝候補といっていい一人だと思います。

元5階級制覇王者ノニト・ドネア(右 ボクサー 43戦38勝(24KO)5敗)
アジア人として初めて主要4団体のチャンピオンとなった選手で、軽量級離れのハードパンチが魅力の5階級制覇の名王者です。
2012年8月には西岡利晃選手と王座統一戦を実施し、見事にKO勝利。日本でもお馴染みの選手です。
近年はやや衰えが見えるも。

元WBAスーパー王者フアン・カルロス・パヤノ(左 ボクサー 18戦17勝(8KO)1敗)
2014年9月WBAバンタム級スーパーチャンピオンのアンセルモ・モレノに負傷判定ながらも勝利。
2016年6月WBA世界バンタム級9位のルーシー・ウォーレンに12R0-2の判定負けで王座陥落。
アマチュア出身で技術力が高く、サウスポーの選手ですが、ややピークが過ぎた感は否めません。

WBA同級5位ミーシャ・アロイヤン(右 ボクサー 4戦4勝)
 プロでの戦跡は4戦のみながらもアマチュアでの戦跡は豊富な選手。ワールドカップや世界選手権のチャンピオンになっています。
2017年5月にヤデル・カルドサ(ニカラグア)戦でプロデビューし、10R3-0の判定勝ち。
7月にはWBAシルバー王座決定戦でマルビン・ソラノ(ニカラグア)に12R3-0の判定勝ちでタイトル獲得。
12月にはWBAインターナショナルバンタム級王座決定戦でエルモヘネス・エリサベス・カスティージョ(ニカラグア)に10R2-1の判定勝ちでタイトル獲得。
2018年2月にWBAインターナショナルバンタム級タイトルマッチで アレクサンデル・エスピノサ(ニカラグア)に10R2-1の判定勝ちで王座防衛。
プロではKO勝利がなく、技巧派のイメージですね。ガードは余り高くなく、スピードも飛びぬけてはいない感じです。アマチュア出身らしく、左の使い方は上手いですね。


さてさて、21日の組み合わせが楽しみです。