山下会長「深刻だ」全柔連登録者数は最少か
このような記事が掲載されていました。
柔道人口(全日本柔道連盟登録人口)の減少は全日本柔道連盟の資料によると、2004年以降2006年まで20万人を超えていましたが、以降徐々に人口が減少し、2018年には15万人を切るところまで減りました。
高校生のインターハイ予選や高校選手権予選では、代表者がいない県が出たり、神奈川県においても参加人数の減少が著しく、団体戦で男子32チーム、女子12チーム(合同参加含む)となっています。
私の高校時代は男子100チームほどありましたので、その減り具合は一目瞭然です。
一般的に少子化がその原因とされていますが、本当にそうでしょうか?
柔道人口の推移の表を見ると、全体的に右肩下がりになっており、少子化の影響があることは疑いようのない事実と見えます。
面白いのが、小学生の人口と中学生の人口はあまり変わらず、2012年から2015年においては、中学生の人口が上回っていることです。
しかし、高校生の人口は、ここから30%前後落ち込んでいます。
大学生になると、高校生の55%前後(何れも2018年)となっています。
下記の表は、総務省が発表している年代別の人口の推移です。
Photo by 総務省
5年刻みの表ですが、2005年の人口は12,777(万人)で、うち19歳以下は2,409(万人)。
これが、2010年には12,806(万人)で、うち19歳以下は2,287(万人 94.9%)、2015年には12,660(万人)で、うち19歳以下は2,176(万人 95.1%)と、19歳未満の人口減5%程度づつ見られます。
20歳~64歳も同様で、65歳~74歳、75歳以上が増えています。
Photo by 総務省
将来的な予測でも、この傾向に変化はないと見られています。
では、柔道人口はというと、2005年には高校生以下が136,844人だったのが、2010年には115,942人(84.7%)、2015年には96,191人(83.0%)と19歳以下の人口減を上回るペースで減少しています。
これが意味するものとは何でしょうか?
様々なスポーツや趣味がある中、残念ながら柔道が選ばれていないということです。
つまり、原因は人口の減少だけではなく、それ以外にあるということです。
柔道人口は全日本柔道連盟の登録人口ということで見ていますが、登録していない人が隠れているかもしれません。
試合や昇段に興味ない方は、登録する必要がそもそもありません。(そういう方がいるかは定かではありません)
柔道と似た競技でブラジリアン柔術というものがありますが、こちらはかなり自由な形で取り組まれており、形式に捉われず、かなり自由な雰囲気で楽しまれています。
柔道人口の推移では、小学生、中学生、高校生までが満遍なく減っており、大学生の減少はこれと比較すると緩やかで大きな変化は見られません。
小学生と中学生の人口差は余りないこと、高校生は30%程度落ち込みを見せているが、変化がないことから、柔道人口を増やすには、小学生の人口を増やすのが一番ではないかと思い浮かびます。
これに対し、確かに柔道教室等の取り組みはやっていますが、効果としては出ていません。
何故でしょうか?
ひとつに、全柔連に登録することが嫌な人が居るのではないかということです。
これは、経済的な面や試合に出たくないという子供もいるかもしれません。
小学生の大会、特に全国大会や規模の大きい大会が増え、勝てないと続けても意味がないという風潮があるように感じます。
もちろん試合は大事なものですし、勝ちたいという気持ちも重要で、それを育む試合という目標が大切なことに違いはありません。
しかし、それが柔道の全てかというと、そうではないはずです。
仲間と一緒に取っ組み合ったり、ご飯を食べたり、応援したりということが、小学生時代には特に重要なのではないでしょうか。
試合偏重の現在、楽しくないのだと思います。
もちろん、一部の子供たちはそれでも続けるでしょうが、多くの子供たちはそうではないのだと思います。
小学生時代に柔道を経験すれば、中学生までは継続するというデータがあるように、この小学生をいかに増やすかが重要です。
柔道教室も良いのですが、本格的な柔道教室ではなく、柔道着を着ない体験教室のような緩いものを沢山やる方が良いと思います。
試合に出なくてもいいという子供たちに、無理やり全柔連登録をする必要もないと思います。
柔道着についても、レンタルする仕組みが欲しいですね。
小学生は、ほぼ町の道場で柔道を経験すると思いますが、これらの道場に資金的なサポートや柔道着のサポートがあったら良いのではないかと思います。
大人になってもそれは同様で、経済的に続けられない方もいると思います。
昇段審査の費用も馬鹿になりませんし、この辺りの抜本的な改革を行なわなければ、大学卒業とともに止めてしまう方も増えるのではないでしょうか。
柔道を続ければ、昇段したいという欲も出てきます。しかし、費用を聞いて、諦める方もいると思います。
もっと気軽に、健康や体力維持のために柔道を活用して欲しいと思います。
大人の柔道、静かなブーム 勝負より体力維持 「熊武会」参加広がる
上記のリンクは、まさにそのような取り組みの成果ではないでしょうか。
素晴らしいと思います。
柔道は格闘技ですから、危険が伴います。
なので寝技に対する取り組みを重要視しても良いのではと思います。
七帝柔道は、経験者もいますが、大学に入り柔道を始めた選手が試合でも堂々と渡り合います。
寝技は立ち技に比べ、危険度も低いので、子供たちにも向いています。
事実、柔術に取り組む人々は増えています。
親にとって、大切な子供に危険なことをやって欲しくないと思うのは当然ですよね。
危険の伴う柔道の指導は厳しくなりがちですが、その点も注意しないといけない部分ではないかと思います。
目標があり、目的が明確ならば、厳しくされても我慢できますが、それが明確でない子供たちは我慢できません。
指導方法も今までとは変えていかなければならないのだと思います。
そんな時、友人が本を出版したので、読んでみました。
「モヤモヤした悩みから抜け出そう! “心に余裕がある女性"の仕事のルール 」
女性の仕事をしている方向けの内容なのですが、ここには指導するという立場において忘れがちなことがたくさん書かれていました。
男女や仕事と柔道という違いはあれど、人間が取り組むということに変わりはありません。
柔道は師弟関係のため、どうしても押し付ける指導になりがちです。
この辺りが疎かになっている人も多いのではないかと思います。
ちょっと、改めて気づかされる内容でした。
興味のある方は、ぜひご一読ください。
長々と書き連ねましたが、柔道をやっていたからこそ、今の自分があると思っており、感謝しています。
それだけに、現在の状況は不本意です。
特に鎌倉で一緒にやっている大人の仲間たちは、心底柔道を楽しんでいます。
子供であっても、その気持ちに変わりはないと思いますので、小学生は試合重視からの脱却がテーマなんだと感じています。もちろん試合全否定ではありません。試合は試し合いですから、必要というスタンスです。勝利至上主義ではありません。
様々な意見があると思いますが、皆柔道人口の増加という目標に変わりはないと思います。
山下会長は「知恵を絞って新しいアイデアを柔軟に取り入れていく必要がある」と言っていますから、色々な意見を出し、実行して行くのが大切だと思います。
柔道をやれば、自分の人生が元気で、豊になるに違いありません。
自立した人間になるためにも、柔道は非常に良いと思います。
この柔道をやる目的、何のために柔道をやるのかという事を広めるのも大切だと思います。
また、フェイスブックでこんなことを考えているといった投稿を見かけました。
これもひとつの方法ですね。
色々とやれることは多いと思います。
既成概念に捉われず、考えたいと思います。
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このような記事が掲載されていました。
全日本柔道連盟(全柔連)は20日、東京都内で評議員会を開き、2019年度の会員登録者数が11月時点で14万人弱にとどまり、過去最少を更新する可能性があることを報告した。山下泰裕会長は「近年は年間約5千人ずつ減少している。非常に深刻だ」と述べた。全柔連の会員登録者数は18年度に初めて15万人を下回った。少子化の影響もあり、地方を中心に中高生の柔道離れが顕著。初心者向けの競技普及活動などを行っているが、状況は厳しい。山下会長は「知恵を絞って新しいアイデアを柔軟に取り入れていく必要がある」と出席者に訴えかけた。
柔道人口(全日本柔道連盟登録人口)の減少は全日本柔道連盟の資料によると、2004年以降2006年まで20万人を超えていましたが、以降徐々に人口が減少し、2018年には15万人を切るところまで減りました。
高校生のインターハイ予選や高校選手権予選では、代表者がいない県が出たり、神奈川県においても参加人数の減少が著しく、団体戦で男子32チーム、女子12チーム(合同参加含む)となっています。
私の高校時代は男子100チームほどありましたので、その減り具合は一目瞭然です。
一般的に少子化がその原因とされていますが、本当にそうでしょうか?
柔道人口の推移の表を見ると、全体的に右肩下がりになっており、少子化の影響があることは疑いようのない事実と見えます。
面白いのが、小学生の人口と中学生の人口はあまり変わらず、2012年から2015年においては、中学生の人口が上回っていることです。
しかし、高校生の人口は、ここから30%前後落ち込んでいます。
大学生になると、高校生の55%前後(何れも2018年)となっています。
下記の表は、総務省が発表している年代別の人口の推移です。
Photo by 総務省
5年刻みの表ですが、2005年の人口は12,777(万人)で、うち19歳以下は2,409(万人)。
これが、2010年には12,806(万人)で、うち19歳以下は2,287(万人 94.9%)、2015年には12,660(万人)で、うち19歳以下は2,176(万人 95.1%)と、19歳未満の人口減5%程度づつ見られます。
20歳~64歳も同様で、65歳~74歳、75歳以上が増えています。
Photo by 総務省
将来的な予測でも、この傾向に変化はないと見られています。
では、柔道人口はというと、2005年には高校生以下が136,844人だったのが、2010年には115,942人(84.7%)、2015年には96,191人(83.0%)と19歳以下の人口減を上回るペースで減少しています。
これが意味するものとは何でしょうか?
様々なスポーツや趣味がある中、残念ながら柔道が選ばれていないということです。
つまり、原因は人口の減少だけではなく、それ以外にあるということです。
柔道人口は全日本柔道連盟の登録人口ということで見ていますが、登録していない人が隠れているかもしれません。
試合や昇段に興味ない方は、登録する必要がそもそもありません。(そういう方がいるかは定かではありません)
柔道と似た競技でブラジリアン柔術というものがありますが、こちらはかなり自由な形で取り組まれており、形式に捉われず、かなり自由な雰囲気で楽しまれています。
柔道人口の推移では、小学生、中学生、高校生までが満遍なく減っており、大学生の減少はこれと比較すると緩やかで大きな変化は見られません。
小学生と中学生の人口差は余りないこと、高校生は30%程度落ち込みを見せているが、変化がないことから、柔道人口を増やすには、小学生の人口を増やすのが一番ではないかと思い浮かびます。
これに対し、確かに柔道教室等の取り組みはやっていますが、効果としては出ていません。
何故でしょうか?
ひとつに、全柔連に登録することが嫌な人が居るのではないかということです。
これは、経済的な面や試合に出たくないという子供もいるかもしれません。
小学生の大会、特に全国大会や規模の大きい大会が増え、勝てないと続けても意味がないという風潮があるように感じます。
もちろん試合は大事なものですし、勝ちたいという気持ちも重要で、それを育む試合という目標が大切なことに違いはありません。
しかし、それが柔道の全てかというと、そうではないはずです。
仲間と一緒に取っ組み合ったり、ご飯を食べたり、応援したりということが、小学生時代には特に重要なのではないでしょうか。
試合偏重の現在、楽しくないのだと思います。
もちろん、一部の子供たちはそれでも続けるでしょうが、多くの子供たちはそうではないのだと思います。
小学生時代に柔道を経験すれば、中学生までは継続するというデータがあるように、この小学生をいかに増やすかが重要です。
柔道教室も良いのですが、本格的な柔道教室ではなく、柔道着を着ない体験教室のような緩いものを沢山やる方が良いと思います。
試合に出なくてもいいという子供たちに、無理やり全柔連登録をする必要もないと思います。
柔道着についても、レンタルする仕組みが欲しいですね。
小学生は、ほぼ町の道場で柔道を経験すると思いますが、これらの道場に資金的なサポートや柔道着のサポートがあったら良いのではないかと思います。
大人になってもそれは同様で、経済的に続けられない方もいると思います。
昇段審査の費用も馬鹿になりませんし、この辺りの抜本的な改革を行なわなければ、大学卒業とともに止めてしまう方も増えるのではないでしょうか。
柔道を続ければ、昇段したいという欲も出てきます。しかし、費用を聞いて、諦める方もいると思います。
もっと気軽に、健康や体力維持のために柔道を活用して欲しいと思います。
大人の柔道、静かなブーム 勝負より体力維持 「熊武会」参加広がる
上記のリンクは、まさにそのような取り組みの成果ではないでしょうか。
素晴らしいと思います。
柔道は格闘技ですから、危険が伴います。
なので寝技に対する取り組みを重要視しても良いのではと思います。
七帝柔道は、経験者もいますが、大学に入り柔道を始めた選手が試合でも堂々と渡り合います。
寝技は立ち技に比べ、危険度も低いので、子供たちにも向いています。
事実、柔術に取り組む人々は増えています。
親にとって、大切な子供に危険なことをやって欲しくないと思うのは当然ですよね。
危険の伴う柔道の指導は厳しくなりがちですが、その点も注意しないといけない部分ではないかと思います。
目標があり、目的が明確ならば、厳しくされても我慢できますが、それが明確でない子供たちは我慢できません。
指導方法も今までとは変えていかなければならないのだと思います。
そんな時、友人が本を出版したので、読んでみました。
「モヤモヤした悩みから抜け出そう! “心に余裕がある女性"の仕事のルール 」
女性の仕事をしている方向けの内容なのですが、ここには指導するという立場において忘れがちなことがたくさん書かれていました。
男女や仕事と柔道という違いはあれど、人間が取り組むということに変わりはありません。
柔道は師弟関係のため、どうしても押し付ける指導になりがちです。
この辺りが疎かになっている人も多いのではないかと思います。
ちょっと、改めて気づかされる内容でした。
興味のある方は、ぜひご一読ください。
長々と書き連ねましたが、柔道をやっていたからこそ、今の自分があると思っており、感謝しています。
それだけに、現在の状況は不本意です。
特に鎌倉で一緒にやっている大人の仲間たちは、心底柔道を楽しんでいます。
子供であっても、その気持ちに変わりはないと思いますので、小学生は試合重視からの脱却がテーマなんだと感じています。もちろん試合全否定ではありません。試合は試し合いですから、必要というスタンスです。勝利至上主義ではありません。
様々な意見があると思いますが、皆柔道人口の増加という目標に変わりはないと思います。
山下会長は「知恵を絞って新しいアイデアを柔軟に取り入れていく必要がある」と言っていますから、色々な意見を出し、実行して行くのが大切だと思います。
柔道をやれば、自分の人生が元気で、豊になるに違いありません。
自立した人間になるためにも、柔道は非常に良いと思います。
この柔道をやる目的、何のために柔道をやるのかという事を広めるのも大切だと思います。
また、フェイスブックでこんなことを考えているといった投稿を見かけました。
これもひとつの方法ですね。
色々とやれることは多いと思います。
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