グランドスラムエカテリンブルグ初日は男子60キロ級、66キロ級、73キロ級、女子48キロ級、52キロ級、57キロ級、63キロ級が行われました。

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男子
60kg級
大島優磨(旭化成)

大島選手はプールAに配され、1回戦はPAPINASHVILI Amiran選手(GEO)です。
開始早々、大島選手は自分の組手を作り体落としで技ありを奪います。
やや守りの意識が働いたのか、不用意に相手の越車を受けてしまい技ありを取り返されます。(一本でも良かった技でした)PAPINASHVILI Amiran選手は一本と思っていたようです。
命拾いをした大島選手は、最初と同じように体落としで技ありを奪い合せ技で一本勝ち。

準々決勝ではMUDRANOV Beslan選手(RUS)と対戦です。
開始早々、両者積極的に攻め合いますが、組み負けて場外指導を大島選手がもらいます。
やや組み負けるシーンが増え、2つ目の指導を貰い、後がなくなります。
寝技に活路を見出した大島選手が、抑え込みまで後一歩まで追い込むも待て。
帯取り返しはMUDRANOV Beslan選手が上手く体を捻りノーポイント。
この次の攻防で、大島選手の引き手が下半身に触ったということで主審は指導を宣告します。
映像では、上着の裾襟を持っていたように見え、ジュリーの判断も指導取消。
MUDRANOV Beslan選手はややスタミナが切れてきており、受けに回るシーンが増え指導。
ゴールデンスコアに入り、寝技に引き込んで抑え込むも一旦は逃げられ、再度しっかりと決めて抑え込み一本勝ち。

準決勝はYASHUEV Islam選手(RUS)と対戦。
大島選手が巴、内股と攻勢をかけ、相手に指導。
奮起したYASHUEV Islam選手が内股に入ると、不用意に受けて回ってしまい技ありを奪われます。
取り返さんと内股で攻めますが、不十分な体勢で返されてしまい技あり。
合せ技で一本負けです。

3位決定戦で、GADZHIEV, Sakhavat選手(RUS)と対戦です。
ゴールデンスコアに縺れましたが、最後は大島選手が一本勝ち。
3位を確保したものの、もったいない3位ですね。

66kg級
阿部一二三(日体大)

阿部選手はプールAに配され2回戦から登場です。
KYRGYZBAYEV Gumar選手(KAZ)と対戦です。
阿部選手の組手を徹底的に嫌い、なかなか組み合いません。
相手が背中を叩いてきた瞬簡に、大内に飛び込んで技ありを先制。
最後は同じような形から大内で一本勝ち。

準々決勝はISAEV Isa選手(RUS)と対戦。
阿部選手の技を警戒し、なかなか組み合わず、組んでも防御姿勢が多く、早々に指導2まで累積します。
追い込んだ阿部選手は、一瞬のチャンスで両袖を持ち、そのまま袖釣り込みで大きく投げつけます。
一本でも可笑しくない技ありを奪い、そのまま優勢勝ち。

準決勝はMINKOU Dzmitry選手(BLR)と対戦。
最初から背負いなどで攻勢の阿部選手。
最後も背負い投げで投げきり一本勝ち。

決勝はSHAMILOV, Y.選手(RUS)。
なかなかいいところを持たせないので、阿部選手は攻めあぐねます。
しかし、終盤に袖釣り込みで技ありを奪い、優勢勝ち。


73kg級
海老沼匡(パーク24)  
野上廉太郎(筑波大)

海老沼選手はプールAに配され、1回戦でBABGOEV Oleg選手(RUS)と対戦です。
ゴールデンスコアになり、背負いで強引に押し込んで技ありを奪った海老沼選手の勝利。
2回戦はSMAGULOV Zhansay選手(KAZ)と対戦。
海老沼選手が開始から攻め込み、袖釣り込みで押し込んで技ありを先制。指導も2つ奪い、攻撃の手を緩めることなく攻め、内股で追い込みますが、股の中で上手く回され逆転の一本負け。
内容は悪くなかったですが、ちょっと強引だったですかね。

野上選手はプールCに配され、1回戦でSHOKA Vadzim選手(BLR)と対戦です。
野上選手は序盤は相手のパワーを持て余し、やや押され気味でしたが、残り30秒ほどで内股を透かし技ありを奪い優勢勝ち。

2回戦はIARTCEV Denis選手(RUS)と対戦し、ゴールデンスコアに突入し相手の体落としを透かし、そのまま押し込みますが主審はノーコール。逆にそのまま抑え込まれ、一旦はIARTCEV Denisのポイントが宣告されますが、最初の投げ技のポイントがあったということで野上選手の優勢勝ち。

準々決勝はKARAPETIAN Ferdinand選手(ARM)と対戦し、払い腰で技ありを先制しましたが、終盤に技ありを取り返され、ゴールデンスコアに突入。
最後は小外掛けで技ありを奪われ一本負け。

3位決定戦はKURZHEV Uali選手(RUS)と対戦し、中盤に隅返しで技ありを奪われ、その後巴投げで技ありを追加され合せ技で一本負け。




女子
48kg級
遠藤宏美(ALSOK)

遠藤選手はプールCに配され、1回戦でAGAZADE Oksana選手(RUS)と対戦です。
遠藤選手が積極的に前に出て圧力を掛けると、相手は受けに回り指導3による反則勝ち。

準々決勝はPOP Alexandra選手(ROU)です。
激しい組手争いのなか、遠藤選手が足技、寝技で攻勢を取り、指導を奪っていきます。
その流れが続き、指導3による反則勝ちで準決勝進出です。

準決勝はUNGUREANU Monica選手(ROU)です。
遠藤選手が背負い、足技で攻め、寝技に縺れたところをしつこく攻めて抑え込み、一本勝ち。

決勝はPARETO Paula選手(ARG)と対戦です。
遠藤選手はしっかりと組んで、足技中心に攻めます。PARETO Paula選手は組際に背負い投げで攻めてきますが、やや掛け逃げ気味。
早々に指導が来ます。
その後も同様の展開が続き、再び指導。
最後も掛け逃げの指導で反則勝ち。
オリンピックチャンピオンに完全勝利です。
今回は遠藤選手の出来が良かったですね。


52kg級
立川莉奈(福岡大)

立川選手はプールAに配され、1回戦でCHISTANOVA Sofia選手(RUS)と対戦です。
立川選手がプレッシャーを掛け追い込みます。大内刈りで技ありを奪い、そのまま抑え込んで一本勝ち。

準々決勝でMIRANDA Erika選手(BRA)と対戦です。
積極的に攻める立川選手ですが、大内刈りを上手く返され技ありを奪われます。
取り返そうと払い腰にいったところを、裏投げで返され一本負け。

敗者復活戦を勝ち上がり、3位決定戦でFLORIAN Alexandra-larisa選手(ROU)と対戦です。
長身の相手にやや組み負けていましたが、徐々に対応していきます。
いい組手になり、足車に入ると相手は大きく飛んで一本。
3位を確保しました。



57kg級
玉置桃(三井住友海上火災保険)

玉置選手はプールAに配され、2回戦でGOLOMIDOVA Natalia選手(RUS)の勝者と対戦です。
一進一退の攻防が続きましたが、縺れて寝技になったチャンスを玉置選手が逃さず、抑え込んで一本勝ち。

準々決勝で世界チャンピオンのDORJSUREN Sumiya選手(MGL)と対戦し、ゴールデンスコアに縺れ、指導2まで追い込まれながらも、最後は韓国背負いで技ありを奪い優勢勝ち。
良く粘って、勝ちましたね。

準決勝はMONTEIRO Telma選手(POR)と対戦。
残り時間1分ほどで隅返しで技ありを玉置選手が奪われ、そこから猛攻を仕掛けますが奪い返せず優勢負け。

3位決定戦でOHAI Loredana選手(ROU)と対戦です。
詳細は分かりませんが、指導3による反則勝ちで3位を確保。
せっかく世界チャンピオンに勝ったのですが、もったいない3位ですね。

63kg級
能智亜衣美(筑波大)

能智選手はプールCに配され、2回戦でブタペスト世界選手権3位のBALDORJ Mungunchimeg選手(MGL)と対戦です。
能智選手は足技で積極的に攻め、指導2を奪い、最後は豪快な大外刈りで一本勝ち。

DOBRE Stefania Adelina選手(ROu)と対戦し、最後は豪快に大外刈りで一本勝ち。

準決勝はOZDOBA-BLACH Agata選手(POL)と対戦し、開始早々に小外刈りで技ありを奪い、その後も攻め手を緩めず優勢勝ち。

決勝はFRANSSEN, Juul選手(NED)と対戦し、指導3で反則勝ちで優勝。