中学時代に始めた柔道の魅力に嵌り、格闘技全般が好きになりました。
柔道整復師の資格を取得し、一時期は仕事として取り組んでいました。
柔道、格闘技、トレーニング、治療のことを中心に書いていきます。
よろしくお願いします。

2018年06月

勝負!

昨晩は、サッカーワールドカップの予選リーグH組、日本対ポーランドの試合を観戦した方も多かったのではないでしょうか。
今日は、格闘技での話題ではないのですが、試合を見ながら感じたことを書き綴りたいと思います。



コロンビア戦の平均視聴率は48.7%、瞬間最高視聴率は55.4%だったそうですが、引き分け以上で予選リーグを通過するという3試合目、さらに同時刻で予選通過を巡って争っているコロンビアとセネガルの試合も行われていたのですから、注目度が高いですよね。



予選2試合を終わった時点で、日本は1勝1分けの勝ち点4。得点4、失点3の得失点差はプラス1。
セネガルも全く同じ内容でした。
コロンビアは1勝1敗の勝ち点3。得点4、失点2の得失点差はプラス2。
ポーランドは0勝2敗で勝ち点0.得点1、失点5の得失点差はマイナス4。


この4チームから上位2チームが決勝トーナメントに進出することになります。


日本とセネガルは、勝つか引き分けで決勝トーナメント進出が決定。
日本は負けると、セネガルとコロンビアの試合結果次第で順位が決まるといった状態です。


順位の決定は、
①勝ち点の多いチーム
②得失点差の高いチーム
③総得点の高いチーム
④直接対決の結果、勝っているチーム
⑤3試合で貰ったイエローカード、退場をフェアプレーポイントとして換算し、それの少ないチーム
⑥抽選


日本はポーランドにリードを許し、何とか同点に追いつこうとして大迫選手、乾選手といった攻撃陣を投入しました。
すると、裏でやっていたコロンビア対セネガルで、コロンビアが1点を入れてリードしている情報が入ります。

このまま試合が終われば、

コロンビア 勝ち点 6 
日本     勝ち点 4
セネガル   勝ち点 4
ポーランド 勝ち点 3

となり、コロンビアの1位通過決定。
2位争いは混沌とします。
というのも、順位を決定する要素のうち①~④までは全く同じで、⑤のフェアプレーポイントで順位が決まるためです。

日本は、初戦のコロンビア戦で川島選手が1枚、2戦目のセネガル戦で長谷部選手と乾選手が1枚づつの合計3枚のイエローカードでフェアプレーポイントはマイナス3ポイント。
セネガルは、初戦のポーランド戦でサネ選手とゲイエ選手が1枚づつ、2戦目の日本戦でニアン選手、サバリ選手、エンドイエ選手が1枚づつの合計5枚のイエローカードでフェアプレーポイントはマイナス5ポイント。

3試合目の途中では、日本が槙野選手に1枚警告が出てマイナス4ポイント、セネガルはニアン選手に1枚警告が出てマイナス6ポイントでした。


当然、同点を狙って攻めるのがセオリーですが、逆にカウンターで追加点を入れられる危険があります。
セネガルはこのままの状態であれば、フェアプレーポイントで下回るため、決勝に進むにはリスクを冒してでも同点に追いつくしかありません。
そうなると、コロンビアがカウンターで追加点を取るチャンスもでてきます。コロンビアは日本が負けて、自身が勝たない限り決勝トーナメントに進出できませんから、勝つのに必死です。仮に日本が負けたとして、引き分けに終わると2位での決勝トーナメント進出となり、組み合わせが厳しくもなりますので、勝って1位狙いであったはずです。

西野監督が下した決断は、無理に攻めて警告を貰わず、このまま0対1の状態を維持するというもの。
3人目の交代に長谷部選手を入れたことから、その意思が読み取れました。

終盤はディフェンスラインでボールを回し、無理をしない展開。
ポーランドもリードしているので、無理に攻める必要もなく、見ていて退屈な展開になりました。
このことについて、色々な意見が飛び交っていました。

私、個人としても同点に追いついて、すっきりと決勝トーナメントに挑んで欲しかったですが、勝負事はそんなに簡単にはいかないことも承知しています。
仮に攻めて、ポーランドのカウンターを貰い、失点して決勝トーナメント進出を逃したら、どのような論調になるのか。間違いなく、大批判の嵐だったと思います。

監督としても選手としても、好き好んであのような戦術を取ったのではなく、何が何でも決勝トーナメントに進出するという共通の目的があったからです。
あのような試合展開を行えば、批判されるのも承知していたと思います。
負けて批判されるより、勝って批判され、次の試合で反論できるチャンスを狙ったのだと思います。

勝負事は勝ってナンボです。
負けたらただの言い訳です。
もちろん、同点に追いついて決勝トーナメントに出場するのがいいに決まっていますが、大会の2週間前に監督が交代した状況ですから、仕方ない選択だったと思います。


フェアプレーポイントで順位が決まったのは初めてのことだったそうですが、個人的には翌日にでもPK戦で決める方がすっきりすると思いますね。
今回はルールですから、それに則って試合を行い、進めたまでです。
それが、よくないのであれば、バスケットボールのように30秒ルールでも作ればいいと思いますが、それではサッカーの魅力が減りますよね。

以前、イタリアの堅守が有名で、カテナチオという戦術がありましたが、まさにこのような戦いぶりでした。
(負けている場面ではもちろんやりませんが)
勝っているチームが、ボール回しをするのは常套手段でもあります。
あの1試合のみ勝てばよいのであれば、あの戦術は取らないでしょうが、今回は予選突破が掛かっていましたからね。

これもサッカーだと思いますし、私のやっている柔道でも団体戦ではよくあることです。


柔道の場合、団体戦でも一人一人が対戦し、勝敗を決めますので、対戦結果は重要になります。
理想は相手に1ポイントも与えず、全員が勝つことですが、競った試合ではなかなか有り得ません。

特に個人での戦いになりますので、相手のポイントゲッターと当たったら、引き分けたり、負けるにしても優勢負けになるようにするものです。
これも立派な戦術ですし、技術が伴わなければできません。
試合として面白いかと言われれば、一般的にはしょっぱい試合です。

しかし、チームの勝利、予選リーグ通過といった共通の目標のために、時にはこのような展開も十分にありえます。
4年に一度のワールドカップで、予選を通過し決勝トーナメントの16チームに残れるか、残れないかの瀬戸際で、潔く散れませんよね。
勝負事、特に国を代表しての戦いは、勝たなければいけません。
これは、どんな競技でも共通だということを、改めて感じました。

私が同じ立場にいたらと考えると、同じように考えたかもしれません。
柔道でも、一本勝ちを常に狙うと考えていても、本当の勝負ところ、例えばオリンピックの決勝でそれを貫けるかといえば、なかなか難しいものです。

近年では、リオのオリンピックの90キロ級の決勝でのベイカー選手の戦い方や、北京オリンピックで100キロ超級での石井選手の戦い方も慎重なもので、批判されたと思います。
しかし、選手は勝ちたくて必死なんです。
そのことは理解したいですね。


ということで、決勝トーナメントの1回戦でベルギーと対戦です。
コロンビア戦やセネガル戦で見せたサッカーを、もう一度見たいですね。

頑張れ、ニッポン!

平成30年関東柔道高段者大会

8月26日、埼玉県川口市の埼玉県川口市体育武道センターにて平成30年関東高段者大会(主催:関東柔道連合会)が開催されます。


出場資格は五段以上で、東京都を除く関東7県(埼玉県、茨城県、千葉県、栃木県、群馬県、山梨県、神奈川県)の柔道連盟に所属していて、平成30年度の全日本柔道連盟の登録者である選手が対象となります。


試合は、段別の個人戦となり、年齢、身長、体重を考慮して組み合わせが決定されます。
試合時間は3分、審判規定は講道館柔道試合審判規定で行われ、判定の基準は有効または注意以上となり、ゴールデンスコアはありません。

このあたりは、全国高段者大会と同じ規定になっています。
注意しなければいけないのは、審判規定が講道館柔道試合審判規定だということ。

講道館柔道試合審判規定(講道館ルール)と国際柔道連盟(IJF)試合審判規定(IJFルール)はすいぶん違っています。(リンクの内容はやや古い情報となりますので、参考程度にしてください)
正式には全日本柔道連盟ルールをご参照ください。

大きな違いをいくつか挙げると、

①指導の累積
②技の効果
③禁止技
④試合場


などが違ってきます。

①指導の累積
講道館ルール
指導2回で注意(有効相当)、3回目の指導で警告(技あり相当)、4回目の指導で反則負けとなります。
反則の累積パターン詳細

IJFルール
指導3回で反則負けですが、2回まではポイントとして扱われません。


②技の効果
講道館ルール
立ち技で投げた場合、技の効果によって、有効、技あり、一本の3つあります。有効はいくつ取っても有効のままですが、技ありは2回で合わせて一本となります。
寝技では、抑え込み20秒で一本、25秒で技あり、20秒で有効となります。

IJFルール
立ち技で投げた場合、技の効果によって、技あり、一本の2つあります。技ありは2回で合わせて一本となります。ブリッチで技を受けた場合、全て一本となります。
寝技では、抑え込み20秒で一本、10秒で技ありとなります。


③禁止技
講道館ルール
下半身への攻撃が認められます。立ち姿勢からの関節技、絞め技が認められます。
掬い投げ、肩車、踵返しなどの投げ技、腕固め、飛び十字などの関節技が認められます。

IJFルール
下半身への攻撃、防御が認められません。
立ち姿勢からの関節技は禁止です。


④試合場
講道館ルール

試合場は50畳で、場外と場内の境界線には赤い畳が半畳分引かれます。
立ち技では、試合をしている選手の足が赤畳を超えれば場外となります。場内で技を施しても、場外に流れで出れば待てとなります。
寝技では、抑え込んでいても両者の体が完全に場外に出れば待てとなります。

IJFルール
場内と場外は2色の畳で色分けされ、IJF公式試合では10m×10mで行われます。
国内では試合場の広さの関係から32畳で行うことが多いです。
立ち技では、一時的に場外に出ても、すぐに戻れば試合は継続されます。また、技を掛けたのが場内であれば、場外に出ても継続され、投げた後の抑え込みも継続されます。


ざっとみてもこれだけの違いがあります。
特に、技の禁止や組手の禁止に違いがあり、古くから柔道をやっている人はIJFルールへの対応に苦労していたと思います。
いきなり講道館ルールに戻るのも、頭では理解していても、体が動かないものです。
上手く対応できるように、稽古したいと思います。


この大会は、6段以上への昇段のポイントとして加算対象となります。

6段に昇段するには私の場合、今年の1月に五段に昇段しましたので、最短で六段に昇段するには最低5年の修行期間が必要で、2023年まで必要です。この場合、全日本柔道選手権大会、世界柔道選手権大会又はオリンピック競技大会柔道競技で3位以上の成績が必要ですので、現実的ではありません。
次いで、7年以上の修行期間の場合(2025年)、① 選抜された大会で10点以上、② 高段者大会で16点以上、③ 選抜された大会と高段者大会の合計点数が16点以上 となります。

高段者大会は、全国、関東などの地区大会、神奈川県などの都道府県規模の大会が対象となります。しかも、年間3試合が上限となります。

選抜された大会は、神奈川県の場合All神奈川スポーツゲームスの段別の試合が該当します。
これ以外に年間で1試合全国規模の高段者大会の記録を入れられます。

今年は、4月の全国高段者大会、5月の神奈川県高段者大会に出場し、2点を獲得しており、高段者大会としては最後にポイント加算が出来る大会です。
当日、別の予定があったのですが、何とか無理を言って抜け出して試合に出場できそうです。
お手伝いしていただく方に感謝ですね。
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